遠いJETがお近くに。－ウェブでJETプログラム説明会！ウェブでもフランス人CIRが活躍！－

初！ウェブでJETプログラム説明会！

JETプログラムでは、これまで、パリ大学やイナルコ大学、セルジーポントワーズ大学などのキャンパスにおいて、日本語専攻学生を対象としたJETプログラム説明会を開催してきました。今年はコロナ禍により現地での開催が懸念されていましたが、初めての取組として、オンラインで説明会を開催しました。まず、2020年12月9日にパリ大学、次いで2021年1月29日にイナルコ大学それぞれの学生向けに開催し、説明会ではいずれも、クレアパリ事務所職員によるプログラム説明に加え、２人のJETプログラム経験者による体験談が語られ、あわせて50人ほどの学生が画面越しに熱心に耳を傾けていました。

また、在仏日本大使館からは、2021年度JETプログラム参加者の募集を、３月上中旬頃に在仏日本大使館HP及びSNS（Twitter、Facebook）で開始する予定との話がありました。

ＪＥＴプログラム経験者による体験談

国際交流員（CIR）として４年間金沢市に勤務したモハメド・ガネムさんは、同市の魅力も織り交ぜた経験談を語りました。当時の業務は、文書の翻訳や市長会談等の通訳を主として、金沢市の姉妹都市であるナンシー市との交流に関するコーディネート、市民への姉妹都市に関する説明、フランスのPR、ローカルラジオへの出演等多岐にわたったと話し、その他、県内に居住する外国人のサポートや、中学校や高校で生徒の異文化体験の支援等も行ったと振り返りました。また、同市に勤める他国からのCIRとともに、料理教室や異文化理解イベントを企画開催し、金沢市民の国際体験に貢献したことも語りました。

また、下市町（奈良県）にて英語ALT（外国語指導助手）を務めたサフィア・ベンヤヤさんは、英語や文化の授業、英語クラブの指導を行ったほか、ローカルテレビ番組や広報誌から取材を受けた経験を語り、プログラム全体を通して、文化的感性や適応能力が求められたことを伝えました。さらに、奈良県内のJET参加者で構成されるネットワークで、季節ごとにスポーツやゲームイベントを開催して、多くの県民と交流を深めたと話しました。

参加した学生からは、JETプログラムに必要な日本語レベルや日本での業務内容、応募条件等に関する多くの質問が寄せられました。またイナルコ大学の学生については、直前に開催された日欧地域連携ヘルプデスク（詳細はこちら）の第2回ウェビナーで、福島県でCIRとして経済交流に携わりその後ドイツの自治体で引き続き福島県の自治体との交流に取り組むJET経験者も登壇するため、同ウェビナーを案内したところ、10名ほどの学生が参加登録をするなど、日本や自治体の活動・国際交流に対する関心の高さと真剣さがうかがえました。

ウェブでもフランス人CIRが活躍

前号で紹介した福井県大野市のマチルド・クロワさん（詳細はこちら）や山梨県のカミーユ・レさん(詳細はこちら)の他にも、ウェブで各地のフランス人CIRが活躍しています。ここでは、島根県の松江市と出雲市に勤務するフランス人CIRの取組を紹介します。

東京から西に600km、飛行機で1時間半ほどの位置にある島根県の県庁所在地である松江市に勤務するイザベル・ムーランさんは、同市に勤務する他国からのCIRと共に、流ちょうな日本語で、母国の文化、料理、外国語学習法などを紹介する動画を作製し、昨年４月よりYouTubeチャンネル（仏語字幕も選べます）で配信しています。20を超える動画では、ムーランさんが、フランスのテーブルマナーやクリスマスの過ごし方など、市民にフランス文化を伝えることで、松江市の国際化に取り組んでいます。

同じく島根県に位置し、日本最古の歴史書にも登場する出雲大社がある出雲市には、リューシ・ブルジョワさんがCIRとして勤務しており、出雲大社などの名所や、ぜんざいなどの郷土料理について、フランス語や英語の動画やHP、SNS（Facebook、Instagram）で発信しています。観光動画を掲載しているYouTubeチャンネルには6,000を超える登録者がおり、動画には、出雲市を訪問したいとの外国語のコメントも投稿されています。また、ブルジョワさんは、フランス語の解説を添えた出雲市の美しい景色や、出雲そば等名物の写真を、SNSに投稿するなど、様々な媒体で出雲市をPRしています。

JETプログラム大学説明会で金沢市での業務や同市の魅力を伝えるガネムさん（右から２人目）

フランスでのクリスマスの過ごし方を紹介する島根県松江市のムーランさん

島根県出雲市の名所や郷土料理を紹介するブルジョワさん制作のSNS