文京区・パリ市5区の友好交流に関する覚書の締結について
文京区アカデミー推進部アカデミー推進課
東京都文京区とパリ市5区は、2025年7月7日に友好交流に関する覚書を締結しました。本覚書は、歴史的・文化的な共通点の多い両区が友好をさらに深めるとともに、主に文化及び観光事業での相互協力を促進することを目的としています。今回は、両区の共通点やこれまでの取組等をご紹介いたします。
オンラインでの覚書締結式の様子
〈両区の共通点〉
東京都文京区は、東京に23ある特別区 のほぼ中央に位置し、根津神社など由緒ある神社仏閣、小石川後楽園など江戸時代の名残をとどめる緑豊かな庭園等が多くあり、都心にありながら落ち着いた雰囲気を醸し出している街です。区内には東京大学をはじめ19もの大学が所在しているほか、森鷗外や夏目漱石といった明治の文豪たちが居を構え文学史に残る 作品を残しました。柔道の聖地・講道館、野球殿堂博物館 があり、野球の国際大会や音楽コンサートが多く開かれている東京ドームも文京区にあります。
歴史や伝統、現代の文化が調和した、教育、歴史、文化が息づく街が文京区です。
(文京区ナイトライフ観光サイト(英語):https://bunkyo-night.com/index.html)
根津神社 写真提供 文京区観光協会
パリ市5区には学生の中心地であるカルチェ・ラタン、その中心となるソルボンヌ大学があり、また、パンテオン、旧王立庭園など古くから遺る場所が多くあります。パリ市5区もまた、教育、歴史、文化の街と言えるでしょう。
このような共通点の多い両区は、本区が2019年から駐日フランス大使館と交流を開始したことを契機に、自治体間交流について検討を開始しました。
〈両区の交流〉
書簡の交換等により交流を深めていく中、2024年8月に最初の交流事業として、文京シビックセンター25階の展望ラウンジでパリ市5区の写真展示会を開催しました。観光スポットとしても人気のある区役所の展望ラウンジを会場とした2日間限定の特別飲食イベント「Sky View Lounge BAR」(パリ2024大会とパリパラリンピック2024大会の合間の2024年8月23日と24日に開催しました。 )において、フランスをテーマにした会場装飾を施し、併せてパリ市5区を紹介するパネルを展示しました。展示内容はパリ市5区の観光スポットはもちろんのこと、パリ市5区とムフタール通り、パリ市5区所在のファッション学校が手掛けた「ムフのファッションウィーク」で展示した写真を文京区でも展示しました。この展示会は、パリパラリンピック大会期間中も開催し、多くの来庁者にパリ市5区を知っていただく機会となりました。
2024年8月 Sky view Lounge BARでのパリ市5区写真展示
2025年4月には、エコールダールミュージカル(パリ市5区所在)の生徒及び関係者約100名が文京区を訪問し、京(けい)華(か)学園(がくえん)吹奏(すいそう)楽団(がくだん)(文京区所在)と音楽交流演奏会を開催しました。学生の演奏は会場を大いに盛り上げ、言葉の壁を越えて聴く人を感動させる素晴らしい機会となりました。音楽という共通点をもって、互いの文化を理解し、友情を育むことができ、今後もこのような素晴らしい交流を継続したいという思いを強くしました。
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2025年4月 エコールダールミュージカルが文京区を訪問 | 2025年4月 音楽交流演奏会 |
〈覚書の締結、そしてこれから〉
これらの交流が両区の結びつきを強くし、主に文化・観光部門での連携を強化するために、2025年7月7日に「文京区・パリ市5区友好交流に関する覚書締結式」をオンラインにて執り行いました。当日は駐日フランス大使、在仏日本大使館公使をはじめ多くの関係者に見守られながら両区長が署名をしました。
オンラインでの締結式の様子
覚書の締結を契機に、両区の共通点である文化や教育をはじめ、食、スポーツ、歴史など様々な切り口から交流を検討し、今後互いの住民が直接交流する機会を創出できるよう、両区の関係性を構築していきたいと考えています。両区が各々の強みを生かし交流を深めることで、相互の文化を理解し尊重し合うことにつなげていき、互いの住民の国際理解促進はもとより、東京とパリ、日本とフランスの友好交流の一助になることを願っています。