パリ事務所(クレア・パリ=CLAIR PARIS)は、日本の地方団体のフランスにおける共同窓口として、1990年10月に設置されました。

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パリで深刻な大気汚染(続報)

 2016年12月に計6日間(6日~9日、16日、17日)、大気汚染の悪化に伴い、パリ及び隣接する22コミューンにおいて、自動車(二輪車含む。)の進入制限が実施されたことは、既にお伝えしたとおりです(http://www.clairparis.org/ja/clair-paris-blog-jp/blog-2016-jp/1042-2016-12-14-09-26-4)。

 年が明けて、1月15日(土)から、パリ市のZCR(zone à circulation restreinte。通行制限区域。パリ市を囲む環状高速道路の内側)における平日8時~20時までの車両制限措置は、Crit’Air(certificat qualité de l'air。車両の環境基準を証明するシール)に基づくものに変更され、Crit’Airをフロンドガラスに貼っていない車両の通行は禁止されました。例えば、普通自動車の場合は、参考1のとおり分類されます。1996年以前に登録されたガソリン車又はディーゼル車はそもそもCrit’Airの基準を満たさず、通行禁止の対象となります。また、基準を満たしていても、Crit’Airを車両に貼っていなければ通行禁止の対象になります(入手に要する費用は自宅郵送で4.18ユーロ)。なお、現在のところ、検問時にCarte Grise(車両登録書)を提示し、基準を満たしていることを証明できれば、違反とされない運用となっています。

 その後、1月23日~25日の計3日間、大気汚染の悪化に伴い、パリ及びその周辺にて、自動車の進入制限が再び実施されました。12月時の進入制限措置からの変更点を含め、その内容は次のとおりです。

(1)対象地域

  パリ市及び周辺69コミューン(高速道路A86内にある全コミューン)

(2)対象時間

  朝5時半~深夜0時

(3)進入禁止の対象車両

  Crit’Air5の車両及びCrit’Airの基準を満たさない車両

(4)進入禁止違反の反則金

  普通自動車の場合、パリ市のZCR内では68ユーロ、パリ市のZCR外及び周辺69コミューンでは22ユーロ

(5)公共交通の利用促進

  州内の公共交通が乗り放題の特別切符「Forfait Anti-pollution Aujourd’hui」が3.8ユーロ(平常時の最低往復料金に相当)で販
 売。券売機では画面最上部に表示されていました(参考2)。なお、12月の進入制限措置実施時は州内の公共交通は無料でした
 が、1日当たり400万ユーロ(約4.8億円)の損失が生じていると批判されていました。

 また、リヨン及びグルノーブルでも、同時期にCrit’Airを用いた車両の進入制限措置が実施されました。リヨン及びヴィルールバンヌでは1月23日~25日に実施され、ナンバープレートの末尾の番号が奇数か偶数かによる相互制限措置を基本として、本来であれば奇数日に進入できない偶数番号車であっても、Crit’Air0(électrique)~3を貼った車両は例外として通行が認められました。また、グルノーブル及び周辺49コミューンでは1月24日~30日に実施され、24日及び25日はCrit’Airの環境基準を満たさない車両の進入を禁止し、26日~30日は規制を強化し、Crit’Air4及び5の車両についても進入を禁止しました。

 

参考1 普通自動車のCrit’Airによる分類

pollution 1

 

参考2 メトロ(地下鉄)自動券売機の画面

pollution 2